良くない!?…
2023.07.10
爆笑問題の太田光さんが書いた小説『笑って人類!』を読んでみました。
本の帯にあったこの言葉に惹かれて購入しました。
「子供達よ、信じるんだ。未来はいつも面白い。
世界の平和のため、ダメダメ総理が獅子奮迅!?」
と未来の地球で世界平和に向けて繰り広げられるSF小説です。
Kindle版を購入したので本の厚さはわからなかったのですが、754ページもあって始めは抵抗ありましたが、それを意識させないほど読みやすかったです。
印象として、挿し絵はまったくないのですが、文章だけで描かれた風景や登場人物の言葉遣い、仕草などの描写がきれいにイメージ出来ることに驚きます。そして、架空の国であるピースランドという日本をイメージ!?された国は、太田さんが想う日本の未来像なのかな!?と思いました。
全体を通して“タバコ”がよく出てきます。作中でも非常に健康を害するものとして、喫煙者はごく少数派になっていますが、ヒースランドの人達には喫煙者が多く、印象的なシーンをはじめとして、登場人物たちの心の動きを映し出しているように思えました。
“タバコ”の存在って、身体に良くない(健康を害する)ものの1番手というイメージありますが、“タバコ”に火がともっている数分に、緊張や大事なことを前にして半歩だけ踏み出すきっかけ(勇気)を作ってくれたり、人と相対する時には、自分自身が何かを話したり、相手が答えるのをほんの少し待つ時間(優しさ)を作ってくれます。
私も以前は喫煙していたので良さについてわかっているつもりですが、禁煙してから十数年経っていますので“タバコ”を推奨する気もないですし、強制するつもりはありませんが、従業員のみなさんで喫煙している方たちには禁煙して欲しいなぁ…と思っています。
でも、“タバコ”のような、本当は良くないことだったとしても、ほんの少しだけでも人の行動や心が良い方向に進める力があることも、ある意味で大切なものだとも思っています。そして、この、ある意味大切なものが、日本の、そして、日本人の良い部分なんじゃないか!?とも思っています。
なんか…“タバコ”1本吸いたい気分ですね(吸わないですけど)。